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弘仁年間作の噂があったはじめちゃん [狛犬・寺社(岐阜県)]

岐阜県高山市、江名子町の賀茂神社。
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2015年最後の神社取材先は、
じつは同社の狛犬が弘仁年間の作品で国内最古のものではないか、
という噂がまことしやかにささやかれていた賀茂神社となりました。

境内は集落のはずれの小高い丘の上にあります。
一の鳥居をくぐった先に社務所があり、
その対面の遊歩道のような参道の入口に最初の狛犬がまず一対お出迎え。
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平成5年(1993)6月建立。
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中田荘吉氏というのはおそらく奉献主のことでしょう。

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石工名は不明ですが、狛犬のデザインは先の桜ヶ丘八幡宮で見た
高忠の狛犬によく似ています。ファラオのあごひげなどはそのまんまですね。
じつはこの先、拝殿前にこれとそっくりの昭和生まれの狛犬がいるのですが、
ネットではその先代を真似て作ったものだろうとの見解が一般的のようです。
現在の地元の石工さんが先人のデザインを真似て作ったのでしょうかね。
であれば、このファラオ髭を持つ狛犬は高山地方の個性と考えてもいいのではないでしょうか。

ゆったりした参道を奥へと進みます。
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道が折れるところに宝蔵が建っていました。
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賀茂神社ということで葵紋ですが、ここは丸に二重葵のようです。

そしてこの宝蔵脇に立つ文化財の案内看板に
弘仁年間の噂がたったという、はじめ狛犬のアンサーが読み取れました。
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十数年前のネット上の狛犬愛好家の一部ウェブサイトに出回っていた
「賀茂神社のはじめ狛犬=弘仁年間説」は、どうやら狛犬違いだったようですね。

昔の情報を見ると、当時同社にあった案内板は自分が今回見たものとは異なり、
ただ同社の狛犬二対が他の社宝(神像、仏像など)と合わせて相当古く、
「弘仁時代、藤原末期、足利時代のものと推測される」などと書かれているのみだったらしく。
その不十分な解説から神殿にいる石造のはじめ狛犬の弘仁年間説が浮上したようですが、
実際にはこれと別の木造狛犬二対が神宝として存在するらしく、
現在掲示されている案内にはその旨がはっきりと記されていました。
もしかすると誰かから指摘なり照会があって、正しい内容で書き直したのかもしれないですね。

もともと弘仁年間の石造狛犬などという話自体、にわかに信じがたい話でしたから
だれもその噂話を真に受けてはいなかったでしょうが、
案内板がしっかり直されたということで、もやっとした部分がひとまずスッキリですね。
もっとも、残念ながら肝心のその神殿前のはじめちゃん本体については
姿をしっかりと間近で捉えることは叶いませんでしたが。。。
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あと、文化財となっている木造の狛犬二対も宝蔵に眠ったままで対面できませんでしたが、
その木造狛犬のことであろう関連の由緒書きが別に設けられていたので、以下掲載。
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簡単にいうと、南北朝時代、南朝方の武将がこの地に落ち延びてきた際、
ご神像などとともに持ち寄ったということのようですね。
その伝承どおりなら木造狛犬も弘仁年間ではなく南北朝期(室町前期)作となるでしょうか。
可能性の話として、弘仁年間の狛犬を都から持ち込んだとも考えられなくもないですが、
まあきわめて低い可能性としていいでしょう。
だいいち、木造とはいえ弘仁年間などとなれば、その一点だけで
重要文化財クラスになってしまうでしょうしね。

ということで、境内の様子と拝殿前の残りの一対を拝見して
同社の取材は終わりとすることに。

拝殿。
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秋葉社。
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狛犬はこちら。
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昭和15年(1940)3月建立。
日影長七氏はこれも奉献主と見るべきでしょうね。

石工名が発見できなかったのですが、
制作年代、そしてデザインから推察して、
高忠(高原忠次郎)の作品とも考えられますが、どうでしょうか。
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雪が被って少し分かりづらいですが、
サイドのたてがみのデザインは桜ヶ丘八幡のほうがストレートベースで
賀茂神社は巻き毛が強めという印象があります。

いっぽうで、尾っぽのデザインは非常に似通っていますね。
(上2枚が同社、下二枚が桜ヶ丘八幡の高忠作)
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中ほどのくねっとカーブする方向が左右で違っていますけど。

もし違う作者なら複数の石工が同類のデザインを制作したということで
さらに高山スタイルの狛犬として評価されるのではと思うので、
ここは高忠以外の人であることを期待したりしますが、さていかがなものでしょう。
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今回の高山市郊外の神社取材はこれにて終了。
はじめちゃんのメッカでもある飛騨路は狛犬研究家にとって魅力的な土地です。
今度はゆっくりと時間を確保して(できれば泊りがけくらいの気持ちで)巡って見たいです。
あ、あと雪のない時期が、やっぱりいいですね。
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(取材日:2015年12月29日)



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子獅子つき神殿狛犬と高忠の狛犬 [狛犬・寺社(岐阜県)]

岐阜県高山市、山口町の桜ヶ丘八幡神社。
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国道158号の松ノ木町中の交差点から数年前に国道昇格した
361号の新線を東南方向に向かい、山口集落あたりを東に入った高台に
同社は鎮座しています。

桜が有名なのでしょうか。境内の枝垂桜が市の保存樹木に指定されているようです。
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傍らに社務所を見つつ、
一の鳥居をくぐって先に進むと参道狛犬が一対お出迎え。
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昭和9年建立。
石工:高忠。
七十七翁記念。
木戸脇国之助。

木戸脇さんが喜寿の記念に奉献されたということなのでしょうか。

石工の高忠というのは、「神社探訪・狛犬見聞録」さんの情報によると
高原忠次郎というのが本名のようです。
この地方でいくつかの狛犬を制作された石工さんみたいですね。

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エジプトのファラオの付け髭を想起させる顎鬚が特徴的です。

耳がやや大きめで、吽形は角付き。
立ち尾は浪速型も連想できそうな立ち尾ですが、
くねっとしているあたりに個性を感じさせます。
全般に落ち着いたデザインですが、
石工のオリジナリティーが感じられていいのではないでしょうか。
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拝殿はこちら。
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賽銭箱についていた紋は八重桜のよう。
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八幡様の神紋は三つ巴が一般的ですが、
こちらは桜の名所ということで、やはり桜が神紋とされているのでしょうかね。

本殿は立派な、、、たぶん春日造。
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もう一対の狛犬はこちらの本殿前に鎮座しています。
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建立年、石工ともに不明。
神殿狛犬としてはやや大型。
そのまま参道狛犬として台座に乗っていても不思議ではない感じですね。
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吽形は角をつけています。

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吽形は子取り、阿形は玉取り。
玉の模様はもしかして桜の花びらでも意識したか?
子獅子は親に頭を押さえつけられてちょっと不満顔?

前エントリーの二之宮神社のように社殿がシートで覆われているわけではなかったので
それなりに撮影は出来たのですが、訪問時間がまだ早朝で周囲がまださほど明るくない上に
本殿周囲の柵越しに望遠撮影だったので、ピンボケになってしまったのは残念。
腕の未熟さをカバーしてくれるカメラではあるものの、もっと腕を磨かなくては思う次第。
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(取材日:2015年12月29日)


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神紋付巨大狛犬とはじめちゃん [狛犬・寺社(岐阜県)]

岐阜県高山市、漆垣内町の二之宮神社。
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国道158号の松ノ木町東交差点を東進する道を進み、
漆垣内町の信号を過ぎたすぐの場所に鎮座しています。
他のウェブサイトでは国道361号沿いと記されているものを見かけますが、
現在の地図情報によれば平成20年に国道が別ルートに路線移行したことで
前面道路は現在国道ではなく市道となっているようです。

隣接して地区の公民館があり、さらに敷地の一角に消防団詰所。
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残念ながら火の見やぐらは残っていませんでしたが、
素敵な火消しのイラストが描かれたシャッターの傍らに、、、
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半鐘、ありました♪
木槌もちゃんとぶら下げてあるということは
まだなにかの際には打鐘しているということでしょうかね。

さて、神社に参ります。
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さっそく参道入口に巨大な狛犬が一対お出迎え。
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昭和25年(1950)8月建立。
石工:浜○○一
(正しく判読できません。求む情報。)

本体でおそらく4尺は軽く超える石を使っている大型の狛犬。
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戦後数年を経ているとはいえ、昭和のこの時期にこれだけの大きさの狛犬を
制作したというのはなかなかのものです。

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台座上部正面に御神紋と思われるものが刻まれていました。
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菊水ですね。

狛犬を過ぎた先に鳥居。
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正面に神楽殿。
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小屋梁の太さが足りていないせいでしょう、
殿内に4本の柱が立ち、梁を持ち支えていました。

宝蔵、かな。
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境内社。
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弥勒菩薩の由緒書きがありました。

石造祠の境内社群。
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拝殿。
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本殿は市の有形文化財指定のようで、由緒書きがありました。

が、肝心の本殿の様子はご覧のとおり。
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期待のはじめちゃんはこの囲いのなかにいるのですが、
神様に失礼ない程度(←と勝手に自己判断)に下方から覗き込んでみました。
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結果、撮影できたのは下から見上げるだけの、ピンボケだらけの写真ばかり。
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もっと間近でじっくり観察してみたかったですが、
これ以上の踏み込みはよろしくないと思い断念。
自撮り棒のようなもので遠隔操作撮影すればあるいはかもですが、
持っていたとしても、それも神域を侵すような印象も在るし、積極的になれません。
狛犬たちを愛でたいという感情と神域侵すべからずの理性との戦い。
狛犬巡りをしていると時々遭遇する葛藤ですねw。

まあ撮影は難しい状況でしたが、神殿を静かに守り続けるはじめちゃんの様子を
ライブで直接見ることができたことだけでも良しとしましょう。

帰りがけに撮った最後の一枚。
正体を曝け出すことなく神殿の脇に在ってそっと静かに聖域を守り続ける。
そんな様子が伺える、なにげにお気に入りのショットです。
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(取材日:2015年12月29日)



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お猿のはじめちゃん [狛犬・寺社(岐阜県)]

2015年の年の瀬も迫ったある日、飛騨高山方面に出かけました。
いろいろ所用があったためですが、ついでにいくつかの神社めぐりを実行。
そのレポを順次アップして行きます。

岐阜県高山市、丹生川町新張の日枝神社。
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信州から安房峠を越えて飛騨の国へと通じる国道158号は
高山市街地へ入る手前、丹生川支所を過ぎたところで南へ折れますが、
これを直進して国府のほうへとしばらく走ると車窓左手に同社が見えてきます。

鎮守の杜に守られた、こじんまりした境内。
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社務所。
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境内社。
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拝殿。
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訪れた日は未明に降った雪がうっすらと積もった状態。
児童公園も兼ねたような境内の様子はけっこう好きかも。
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集落にどのくらいの子供たちが暮らしているのか分かりませんが、
鎮守の杜で狛犬さんに見守られながら遊びにふける子供たちの姿って
郷愁を誘われるような風景です。

さて、そんな狛犬ですが、拝殿前に一対。
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平成14年9月吉日建立の岡崎現代型。
しかし同社の主役は当然ながらこの子たちにはあらず。

主役は覆い屋のトタンに囲まれた本殿の縁側に座っていました。
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そう、狛犬ではなくお猿さん。
しかもデザイン的に見て、お猿のはじめちゃんと解釈してもいいでしょう。
じっさいネットではそのように紹介されている情報が出ていますね。

雌雄がしっかりあるようで、本殿向かって右は雄、同左は雌。
いづれも片膝を立てた姿が仏像の半跏思惟像を想起させます。
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雄は手になにか抱いています。
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子猿かなという印象ではありますが、棒状(巻物?)のようなイメージも。

一方のメスはおっぱいがしっかりデザインされています。
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ということで考えれば、雄の手元はやはり子猿と考えるのが自然ですかね。

顔の彫りは素朴ですが、猿のそれと分かるしっかりとしたもの。
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いづれにしても、神殿はじめ狛犬のメッカともいえる飛騨地方にあっても
特殊といえるお猿さんのはじめちゃんは大変貴重な存在だと思います。

背中に裏書きがあるかなと思ったのですが、目にできる範囲では確認できず。
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はじめちゃんは足座の裏側に建立年など彫られているパターンも少なくないので、
あるいはひっくり返すと何か出てくるかもしれませんね。
求む追加情報、ということで。

取材は昨年暮れのことですが、申年一番の記事エントリーとして
相応しい子たちかなと思い、元日の今日アップさせていただきました。
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(取材日:2015年12月29日)



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信長公ゆかりの神社 [狛犬・寺社(岐阜県)]

岐阜県各務原市那加手力町、手力雄神社。
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主祭神は手力雄神。

創建年は不明。
社伝によると5世紀末期ごろ同地を支配していた豪族により、
山の中腹に磐座祭祀として神様を祭ったのが始まりとされます。
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中世、織田信長が稲葉山城攻略のため尾張から岐阜に入ったおり当社で戦勝祈願を行い、
祈願成就の後、各務野原近里の1300町歩を社領に付したのだそうです。
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当初ご神紋は巴紋だったようですが、現在は織田木瓜紋になっています。

県道152号に面した正面の鳥居をくぐり参道歩くと、
二の鳥居の少し先に狛犬一対がいます。
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昭和9(1934)年3月建立。
岡崎出身だと思うのですが、標準的な岡崎現代型よりゴツゴツ感が強い印象です。

大晦日取材だったため、拝殿前は茅の輪があったりしています。
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その拝殿前にもさらに一対。
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昭和9(1934)年4月建立。
こちらは比較的分かりやすい岡崎現代型のようですね。

両者の建立年月がひと月違いしかないのですね。

拝殿脇の渡り廊下の下をくぐり、本殿の近くに出ることが出来ます。

本殿と軒下彫刻の竜の雌雄は、市指定重要文化財。
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本殿そのものも立派ですが、竜の雌雄の彫刻は海老紅梁に絡みつく様子が見事です。

そしてその手前、拝殿との合間に石造狛犬が一対います。
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明治41(1908)年3月建立。
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来待石なのかどうか、自分はちょっと微妙ですが、
デザインは出雲丹後のような印象。
顔をちょっと斜め上方に向けている出雲丹後は
自分は見た経験がないので、実際はどうなんでしょうね。
明治の割には劣化が目立たないので違うのかな? よく分かりません。

社殿と狛犬のレイアウトが微妙な関係で、写真が撮りづらくて苦労しました。
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拝殿側の外壁にこんなに近いもんですから。

あと、本殿の縁側に木造の神殿狛犬がいました。
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合計4対の子たちと出会いましたが、同社にはあと一対、
室町期制作らしい石造狛犬がいて県重要文化財指定を受けているそうです。
ぜひ見たかったです。
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(取材日:2014年12月31日)

手力雄神社公式HP



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ゴルフ玉を咥えた狛犬 [狛犬・寺社(岐阜県)]

岐阜県各務原市各務おがせ町、神明神社。
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岐阜県新八景にも選定されている同地のおがせ池。
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漢字では苧ケ瀬と書くそうですが、その池の傍らに同社が鎮座しています。

境内もほんとに狭い、地域のローカルな神社ですが、
拝殿の向こう、本殿前に一対の狛犬が座っています。
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昭和5(1930)年3月建立。
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浪速狛犬の風貌。
岐阜県は東海地方ですが、各務原は滋賀県にも近いエリアなので
関西の影響があると考えていいのでしょうかね。

阿形の口元に注目。
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なんと咥えている玉が石ではなくゴルフボール。
右側の歯が欠けているので、そこから無理やりねじ込んだのでしょう。
取り出そうと試みてみましたが、軽く引っ張ったくらいでは抜けませんでした。

神社探訪狛犬見聞録さんが10年前に同社を訪問したときの画像を見る限り、
口の中にはゴルフボールはおろか、石玉も咥えられていません。
まさかゴルフボールを無理やり突っ込んだことで歯が欠けたわけではないでしょうが、
そうだとしたら悲しいことで。ここはなにかの事情で欠けてしまった隙間から
誰かがふざけて突っ込んだものだと考えたいです。
それにしても、ゴルフボールなどという異物を咥えさせられて可哀想です。
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一方、吽形のほうは愛くるしい子獅子が親獅子の背中におんぶされています。
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浪速狛犬に子獅子が居ること自体珍しいのですが、
岐阜まで来るとその束縛が薄れているのでしょうか。
いづれにしても背中におんぶされているデザインは数少ないので貴重ですね。

ちなみに苧ヶ瀬池は農業用水のため池とのことですが、いろいろと伝説があるようです。
池には竜神が住み、池畔には八大竜王の社があり祀られており、
池に浮かぶように祀られた祠の前には岡崎現代型の狛犬たちもいます。
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池を周回する遊歩道も整備されていて、程よい距離で散歩できるいい環境でした。

(撮影日:2014年12月31日)



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秋の高山祭の元締め [狛犬・寺社(岐阜県)]

前回と今回のエントリーは飛騨高山。
もうかれこれ一年前の現地調査の記事なのですが、
パソコンのフォルダに画像を眠らせたままなのも落ち着かないので、
時間をみつけて狛犬も火の見櫓も少しずつ過去に調査したものを
アップして行こうと思います。
とくに火の見櫓は明日をも知れぬ境遇ですからね。
実際、ある調査を終えた火の見櫓がその後ひと月も経たぬうちに
解体撤去の憂き目にあったものもありますし。
遠出したとき撮影して記事にしていないものは
まだ残っているのかどうかの確認が取れないと、
気軽にアップするわけにも行かなくて。。。

前置きが長くなりました。
本題に入ります。

岐阜県高山市、桜町の桜山八幡宮。
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秋の高山祭はこの八幡宮の例大祭として有名です。
ちなみに春の高山祭の同市内の日枝神社の例大祭ですね。

その高山祭で繰り出す屋台の常設展示をしていることでも有名で、
祭り当日でなくても屋台の見学は楽しむことができます。
年3回の入れ替えで計11台の屋台と1台の神輿を展示するのだそうで、
自分はこれまで4回以上はこの屋台会館に入っているはずなのですが、
そのたびどの屋台を観たか覚えていないので、
ひと通り目にしたのか同じものを見ているのか、さっぱり分かっておりません。
(同じ季節に行けば同じものを目にすることになるんでしょうかね?)
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ということで、ここは屋台があまりに有名な見学コースなので、
その他境内の画像はあまり撮っていません。

本殿へと続く石段。
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拝殿。
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末社の琴平神社。
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稲荷神社。
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狐さんは小ぶりな正統派のつくりです。
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狛犬は3対いますが、すべて鈴しょうわ。
正面の石段を上りきったところの鈴しょうわ。
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ちゃんと男のシンボルが付いています。
鈴しょうわはこれがそなわっているパターンが多い気がします。

秋葉社の長い石段の上り口にいる鈴しょうわ。
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昭和29年9月建立。

あと1対は表参道の境内入口あたりに鎮座。
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皇紀2600年(昭和15年/1940)建立。
彫刻:岡崎市 成瀬大吉。
岡崎の名石工として名を馳せた成瀬大吉氏の作品は
けっこう全国あちこちに建立されているようです。
相当な数を彫られたのでしょうね。

(撮影日:2012年3月18日)


より大きな地図で 狛犬を巡る火の見ヤグラーな日々 を表示
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