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飯山にもいた中国獅子 [狛犬・寺社(飯山市)]

飯山市戸狩、長峰神社。
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当初この神社に立ち寄る予定はなくて、
戸狩交差点近くの火の見櫓を取材後、
たまたま通りかかったところでこの神社を発見。
普段ならそのままスルーすることも少なくないのですが、
この時はなぜか何かに惹かれるような感じで、気づくと鳥居をくぐっていたという。

引き込まれた要因は、、、もしかしてこの子たちか?
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平成24年、9月建立。
そう、どこからどう眺めても中国獅子のそれです。

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建立されてまだ一年も経たない、真新しい中国獅子一対。
平成時代に全国各地で奉献される狛犬の大半は中国製といわれますが、
その殆どは岡崎現代型を模した(?)デザインなっているので、
中国獅子が中国のデザインそのままに日本の神社に据えられるのは珍しく、
しかも片田舎のローカルな神社ともなれば相当珍しい出来事といえるでしょう。

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2013.06.09.nagamine10.JPG
何ゆえ?と思いながら見てみると、
台座にはこの獅子像の建立年とは別に、
「昭和18年9月」の文字が彫られているのが分かりました。

おそらく先代になにかしらの不具合が出てしまったか何かで
新たにこの獅子像を用意して据え替えたのだろうと考えたのですが、
その後あらためてインターネットを通じて調査を進めてみると、
詳しい経緯の分かる情報がヒットしました。

戸狩地区の方がまとめた記録集のようなもののPDF版で、
それによると、昭和18年奉献の狛犬は確かに実在し、
平成24年冬まではしっかり健在だったようです。
が、同冬の大雪の影響で傍らに立つスギの大木の枝が折れ、
吽形の狛犬が大破してしまったらしく、
同じく大雪にて甚大な被害を受けた二の鳥居の再建と併せて、
狛犬のほうも新たに建立することになった模様。

被害は吽形のみで、阿形は幸い無傷だったのですが、
吽形だけ取り替えるのはおかしいだろうというわけで、
阿吽一対ごっそり新たに奉献しなおすことになったそうです。

今回の新しい中国獅子を奉献された方は
昭和18年の狛犬を奉献された方と同じ家の方だそうです。
およそ70年の時を経て、昭和と平成で同家から続けて奉献されたわけで、
氏神さまに対する氏子としての深い御気持ちが伝わってくるようです。

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で、日本の狛犬ではなくどうして中国獅子になってしまったのかという疑問。
その答えは件の資料にも一切記述がないので背景は分かりませんが、
資料でこの狛犬を“狛犬”ではなく“唐獅子”と表現していたことが気になりました。

章のタイトルとしては「唐獅子(狛犬)」とあるのですが、
本文や挿絵の注釈ではすべて「唐獅子」の文字で統一をはかっています。
これが、この資料編纂を担当された方の個人的な表現の拘りに過ぎないのか、
あるいは同社氏子たちの間で日頃から“唐獅子”という表現がなされていたのか。
その辺の背景事情はよく分かりませんが、仮に同神社氏子衆の日常用語として
狛犬のことを普段から唐獅子と呼んでいて、今回新たに狛犬を奉献しなおす際に、
石屋さんに対して唐獅子として制作を依頼し、それがどこかで転じて
唐獅子→中国獅子という形になってしまったのではないだろうかと、
そんなふうに推測したりもしてしまいます。

しかも資料に掲載されている先代狛犬の写真を拝見すると、そのデザインは
多少個性的ではあるものの、まさに日本的な狛犬の姿そのものでしたから、
先代も中国獅子だったから今回も、という図式は成り立ちようがありません。

もちろんこれらは裏付けを取っていない、私個人の勝手な推測です。
しかしながら信州の片田舎の、地域以外の人には知られていないような
ローカルな氏神様の杜に、日本の狛犬ではなく中国型の獅子を据えるというのは
裏事情が分からない段階ではどうにも合点がいかないので、
どうしてもこういう推測と結論を出してみたくもなります。

ところで資料の最後に先代の狛犬のその後について記されていました。
破壊されてしまった吽形は石屋さんに修復をしてもらい、
いまは阿吽揃って同市内某所にて役目を果たしているのだそうです。
機会を見つけて、この先代さんにもぜひお会いしたいものです。
そして中国獅子設置の謎(?)についての疑問も解消できればいいなと思います。

2013.06.09.nagamine12.JPG2013.06.09.nagamine13.JPG
中国獅子に気をとられてその他の写真がほとんどないですが、
こちらはいちおう拝殿と本殿です。

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(6月の飯山・十日町シリーズは終了です。)

(撮影日:2013年6月9日)


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